桜 → チェリー → シェリー  Vol.119

               

 「 GC 」 writes. 

東京は暖かく、 いっきに桜が咲きそうです。

 

 

 

 

ウチの玄関に飾っている桜は もう満開になってしまいました。

 

穏やかなピンク色の花が すべての枝を埋めて それはまるで 雲のようで

通勤途中、自転車に乗って眺めていると、なんだか空を飛んでいるように

気持ちが軽く、幸せな気分になります。

なんとなく、 「 日本人でよかったな ~ 」 と、思える瞬間なのです。

 

「 桜 」 といえば、「 お花見 」 ですが、洋酒の世界にも

「 花 」 が咲くお酒がございます。

 

スペイン、アンダルシア地方、ヘレス地区周辺で 造られるワイン、

「 シェリー 」 です。

シェリー は 地区の名前、ヘレス の英語風の訛りといわれています。

ワイン といっても、普通のワインと違い、「 フォーティファイド・ワイン 」

と呼ばれるタイプで 日本では 「 酒精強化ワイン 」 と分類されます。

「 酒精 」 は アルコールのこと。 つまり、ワインにアルコールを加えて、

通常より アルコール度数を高くしたワイン の事です。 

こうすることで ワインの劣化や腐敗を ある程度 防ぐ事ができる という

メリットがあります。

シェリー は造り方も独特です。 原料の葡萄を圧搾した後、醗酵させますが、

その時に 醗酵樽を満杯 にはせず、上部に 空間を残します。

醗酵からしばらくすると ワイン の表面にポコポコと 

白い膜が張られていきます。

これがフロール ( 花  という意味です ) と呼ばれる 酵母の膜 で、

シェリーには 他のお酒にはない 独特の香気 を与えます。

 

 

このフロールは 16°くらいのアルコール度数になると なくなり

それを 超えないくらいの度数 で造られるのが 「 フィノ 」 

超えた場合は 「 オロロソ 」 と呼ばれるタイプになります。

「 フィノ 」 は フロール が表面を覆っているので、酸化することなく、

繊細で、爽やかな、黄金色をしています。 

「 オロロソ 」 はアルコール度数を上げて フロールをなくし、

酸化しながら ウィスキーのように 琥珀色 に熟成されていきますが

度数が高いので 腐敗する事はありません。

 

               それでは 当店のシェリー をご紹介します。

         アレキサンダー・ゴードン・ドライ・フィノ ( 左 ) ¥900

         エミリオ・ルスタウ             ( 中 )  ¥1,200
             アルマセニスタ・アモンティリャード・デル・プエルト1/10

         ラ・サクリスティア・デ・ロマテ       ( 右 )   ¥1,300
                      オロロソ30年

 

( 左 ) は なんとなく格好いいから買ったという、バーテンダーにあるまじき

購買動機で仕入れましたが ( もう3年位前ですね )、飲んでビックリ!

上品さとボリューム感が 普通のフィノとは とても違いました。

いわゆる ジャケ買いで成功した 例です。

 

 

( 中 ) アルマセニスタとは 小規模の醸造所でシェリーを造っている人々や

シェリーのことを指し ラベルに生産者名 が入っています。

アモンティリャード は フィノ を さらに熟成 させたものです。

フィノ の持つ味に 樽の風味 がプラスされていて、余韻も長く、

素晴らしい逸品です。

漫画 「 レモンハート 」 14巻にも登場しています。

 

 

ラ・サクリスティア・デ・ロマテ はシェリーの 長期熟製品 シリーズです。

↑ かなり前に 一度ご紹介いたしましたので、クリックしてご参考に。

 

ウチにいらっしゃる前に桜を見、ウチにおいでいただいてからは

はるかスペインの花 ( フロール ) の 香りを纏った シェリーを飲む。

大勢で楽しい花見とは違う、 緩やかな時間の流れる 落ち着いた花見も

たまにはいかがでしょうか。

              そのような時には このカクテルもお薦めいたします。

                    バンブー       ¥1,000

現在の ニューグランドホテルの前身、 横浜グランドホテルの 支配人兼

バーテンダー の ルイス・エッピンガー氏 の作品です。 ドライシェリーと

ドライベルモット、少量のオレンジビター というシンプルなカクテルです。

 

このカクテルは 明治20年代 にできたもので、たぶん日本のBAR創成期に

誕生しています。サッパリとしていて、あまり癖が無く、辛口なのに、度数は

そんなに高くありません。

日本で作られ、世界で知られているカクテルとしては おそらく最古のものに

なるのではないかなと思います。

「 お花見 」 という日本独自のイベントには ピッタリなカクテル 。

桜も、BARでの一杯も、ともに儚いものであります。

だからこそ、その瞬間は 幸せを感じていただけますように。

 

 

 

そして、すごいニュースが! 2007年 3月27日

なんと!この KITTY’S BAR ブログ 「 ネコと酒の日々 」 が

ブログランキング 酒部門 で  堂々1位  となりました!!!

           

  

ポチポチッと 押していただいた皆様に 感謝感謝です。 (TT)

この夢が 儚く散らないように、ただ祈るばかりです (*^^*)