「 GC 」 writes.
またまた 前回 の続きです。
と、いっても今回は カクテル です。
スコッチウィスキー は最近、シングルモルト の 需要が増え、
ウチの バックバー に並ぶお酒の数では 圧倒的な比率 になっています。
人気になる理由として、ボトルによっての 味の幅が広い ということが
あげられると思います。
それぞれの 個性 が、他のお酒 ( バーボン や ブランデー ) と比べて
分かりやすい ですし、お客様も その違いを楽しまれている ので、
必然的に 数が増えます。
もともとは ブレンデッド に供給するだけのモルトであった銘柄 までもが
最近では シングルモルト として出回る ようになりましたし、値段のほうも
以前よりはずっと お安くなったのもあります。
そこで、僕は スコッチウィスキーベース のカクテル には シングルモルト を
使う方がいいのではないか と思ったわけです。
こんな事を書くと もったいない とか、そのまま飲め とか言われるかも
知れませんが、シングルモルトは もともと混ぜられる事を承知 で
造っているウィスキー ですから、ブレンデッドよりはカクテル向き だと
考えても良いと思っています。。
しかも、味がいろいろあるので、一つのカクテルでも モルト によって
全然違うカクテルになります。
今回はその中でも ハマッた と思うカクテルをご紹介します。
ラスティ・ネイル ¥1,000
スコッチ・ウィスキー と ドランブイ を
氷の入った オールド・ファッションドグラス ( ロック・グラス )
に 注いで軽く混ぜる だけの 簡単カクテル です。
ドランブイ は 40種ほどのスコッチウィスキーをベース に、各種ハーブや
ヒース ( スコットランドの草原にある花々の総称 ) のエキス、
ヒース の 花から採られたハチミツ、水、砂糖で出来ているリキュールです。
このお酒は スチュアート家 という、由緒正しい王家の 秘蔵のお酒 でした。
18世紀に スチュアート家の チャールズ・エドワード王子 が
( 愛称 ボニー・プリンス・チャーリー )
王位継承戦争 を起こします。
チャールズ王子軍 は スコットランドから南下し、
ロンドン北方 200キロのダービーの地にまで進軍しますが、
そこから劣勢になり、1746年 カローデンムーア にて、
当時の王、ジョージ2世軍 に大敗し、無一文で
フランス に 逃げなければいけなくなりました。
ジョージ2世 は チャールズ王子の首に 賞金を懸け、
追っ手を差し向けますが そんな 絶体絶命の王子をかくまって、
フランスに亡命させた のが、スカイ島 の 豪族マッキノン家 でした。
チャールズ王子 は 感謝の印 としてこの ドランブイの製法 を
マッキノン家 に贈ったそうです。
ドランブイ は このカクテル以外 スタンダードで使われる事は
あまりありません。
しかし、このようなエピソードがあるのなら、スコッチウィスキーも
縁のあるお酒 を使いたいと思います。
マッキノン家 は スカイ島の豪族 なので、使うお酒は スカイ島のモルト
「 タリスカー 」 です。
しっかりとしたスモーキーさ と 厚みのある ( 重い ) ボディで
人気のモルトです。
ドランブイ も かなり濃い風味 を持っていますので、タリスカー くらい
パワフルなお酒 のほうが 相性がいい のではないかと思います。
ラスティネイル・・・日本語にすると 「 錆びた釘 」 です。
失意のうちに亡命する チャールズ王子 の イメージに重なりますが、
カクテル自体は 非常に力強いカクテル です。
見た目は錆びてますが、 磨けば光る鋭い釘 になる。
そんな 強い意志があるカクテル ではないかと思います。

